副甲状腺機能亢進症発覚から9か月。
胆嚢胆石症発症から3か月。

いやだなーいやだなーと思っていた手術日が、あっという間に来てしまいました。

入院から退院までの経過を、忘れないうちに記録しておきます。
■とその前に。
それぞれの病気を確定するために行った検査について。

●副甲状腺機能亢進症
血液検査(カルシウム値、リン値、PTH値など)
頚部エコー(副甲状腺肥大部分を確認)
レントゲン(骨の薄さも見てるようでした)
頚部CT、腹部CT(造影剤あり)
MRI(他に合併症などないか全身状態を確認)
mibiシンチグラム(副甲状腺肥大箇所のモレがないか確認)

●胆嚢胆石症
血液検査(ALP,γ-GTPなど肝機能値)
腹部エコー(胆石の有無、炎症状態確認)
胃カメラ(十二指腸など見ていた気がする)
MRI(胆管に結石がないか確認)

他にもあったかもしれませんし、実施した意味合いが間違っているものがあるかもしれませんが、基本的に検査が嫌すぎるというのと、胆嚢の検査の方は激痛に見舞われながら行ったものが多かったので正直よく覚えていません笑


■入院1日目(手術前日)
午後に入院。
この日は明日以降のスケジュール説明のみ。

手術時間は明日朝9:00開始とのこと。
はや!
てっきり午後からかと思って油断していた。
寝過ごしたら始まってるレベル。

特に飲む薬などなし、制約もなし、やることなし。
出された夕飯を食べ、明日の手術を黙って待つ。
緊張感まだなし。

ただし、前回の全身麻酔手術後が地獄過ぎてトラウマだったので、手術後の苦痛が怖いと看護師に訴えまくる。
引くぐらいとにかく食い下がり訴えた。

全身麻酔が切れて意識が戻った直後から痛みで苦しんだこと。
痛み止めが注射も座薬も効かず、一晩中脂汗をかいたこと。
床擦れになりそうで、傷が痛いながらも寝返りを打とうとしたが、身体中に付けられた色んな線のせいで全く身動きがとれなくて一睡もできなかったこと。
とにかく苦しんで、次の日は廃人のようになったこと。
あと帝王切開後、数時間吐き気に襲われたこと。
などなど。

憐れみの目で見てくれたので、今回は善きに計らってくれると信じて眠りにつく。
まあドキドキして寝られなかったけど。


■入院2日目(手術日)
ついに来てしもた。
全く寝付けず朝を迎える。


8:00
旦那が病院着。
少し遅れて父親も着。
父親はデイルームにて待機。


8:30
旦那と共に手術説明を受ける。
手術の流れなど


8:55
手術室へ徒歩で連行。
旦那も入り口まで見送りに来てくれる。
全く緊張感なく手を振って別れる。
入室後、青いキャップをかぶる。
名前、生年月日、手術箇所を申告。
オペ室へ入る。今回は右奥から二番目。


9:00
看護師さんたちしかいないオペ室。
オペ台に座らされて、上だけ脱衣。
寝かされ、一気に色んな線に繋がれる。
心電図、血圧計、酸素濃度チェッカー、点滴。
執刀医を待つのかと思いきや、
「では徐々に麻酔を入れていきまーす」とのこと。
点滴のルート部分にピリピリした痛みを感じて、だんだん身体中がフワフワしてくる。
あー、いつ意識がなくなるのかなー、もうあとは身を委ねるしかないな……はぁ、フワフワする…。

と思ったところで、意識がなくなる。


14:30
「エンラクさーん、終わりましたよ!」

呼ばれて起きる。
ベッドでガラガラと部屋まで運ばれているらしい。
うーん、朦朧とする。そしてなんか苦しい。

「エンラクさん、痛みはどうですか?」

痛い。痛いっす。
どこと言われても、上半身がなんか全体的に痛いっす。うー苦しい。
そして暑い。なんか暑い。暑いというか熱い。

聞くとラパ胆(言ってみたかった)の後、38度以上の熱が出て、今も熱があるらしい。
付き添いの父にあおいでもらってなんとか凌ぐ。

首と腹部の痛みが耐えがたいので、上腕に痛み止の筋注をしてもらう。
それも痛かったが、術後の痛みの方が辛い。

息苦しいと思っていたのは、口に酸素マスクを着けられていたからだった。
思い出した。
そういえば、前回の全身麻酔後もこれに苦しめられたのだった。
酸素マスクのくせに、着けている方が息苦しく感じるのです。私は。
たぶん圧迫感のせいだと思う。
前回は、嫌がったらなしにしてくれたので、今回もいやだいやだとうわ言のように訴えた。
しかし外していると看護師に怒られすぐつけ直される。
隙を見てはずす。つけ直される。はずす。
そのうち直されなくなった笑

ここからが長かった。
術後の傷の痛みと戦いながら、今度は床擦れ(寝返り)との戦いが始まる。
心電図、血圧計、酸素濃度チェッカー、フットポンプマッサージャー、点滴、酸素マスク、これらに加えて、副甲状腺手術後は、首の傷の近くからドレーンの管が付けられている。
とにかく動きづらい。
動こうものなら、いずれかの線がベッドに引っ掛かり、引っ張られてしまう。
21時までは旦那が付き添ってくれたが、それ以降の時間はほぼ不動のまま、腰をよじるくらいが精一杯の床擦れ防止策となった。

そしてもうひとつ辛かったこと。
それは止めどなく出現する痰との戦いである。
全身麻酔では自発呼吸が停止するため、気管挿管をするのだが、今回は正味5時間弱の手術時間だったために、前回よりも挿管による喉や口腔へのダメージが強く出てしまい、炎症を起こした喉が、次から次へと痰を量産するのである。
さらに副甲状腺の手術も相まって、術後の喉はさながら大風邪をひいた時のような凄まじいいがらっぽさで、唾を飲み込むたびに腫れたような喉を通過してかなり違和感がある。
喉にたまった痰を定期的に排出しないと、呼吸が苦しくなる他、ひどいと気管に入り咳が出て傷にめっぽう響くのである。

そんなこんなで、今回の術後は痛みの他に①熱、②身動き封じ、③痰との戦いにより、前回にも増して苦しみの多い一夜を過ごすこととなり、またしても一睡もできずに朝を迎えたのだった。


■入院3日目(術後1日目)
睡眠不足ということもあり、ボーッとした朝を迎える。
とてつもなくガスが出まくって困る。
6時頃に採血を行ったあと、酸素マスク、フットポンプマッサージャー、血圧計、酸素濃度チェッカーがはずされる。
これだけでもかなり身体が軽くなった!
朝の回診の後、心電図と導尿から解放。
導尿がはずれたため、そこから即時、トイレへと歩行練習指示。
首の傷が痛くて、上半身どころか頭を持ち上げることがこんなに大変なことなのかと痛感する。
が、頭が上がればあとは案外スムーズに立ち上がることができ、看護師さんに誉められる。
トイレへの歩行と術後の初尿を難なく済ます。
ベッドに戻り一息ついていると、レントゲンの機械を押して技師二人が入室。
なんとベッドに居ながらにしてレントゲン撮影!
斬新な体験に少し笑ってしまう笑

お昼からご飯が出て、お粥とおかずを食す。
しかし喉の傷とドレーンの管のせいで、上手く咀嚼も出来なければ飲み込みも違和感がある。
少し食べるだけでもとても疲れる。
食欲はあったが1/4ほど残してしまった。
一応ご飯を半分以上食べることが出来たため、念願の点滴がはずれた。ひゃっほう!!
残りは首のドレーンのみ!
この日から食後に飲む痛み止めが処方される。


■入院4日目(術後2日目)
朝起きるときはまだしんどいが、だいぶ痛みに馴れてきた。
朝ごはんの後、外科医長の回診。
ガーゼを剥がし、喉と腹の傷を確認。
そしてついにドレーンの抜去!!
抜くとき痛いのかとドキドキしたが、全く感じず。
首の重苦しさともこれでオサラバ!!
これですっかり自由の身じゃー!
ドレーンが取れたので、退院許可も出て、入浴もオッケーとなる。
早速昼食後に入浴。
傷に染みないの?痛くないの?とビビりな私は看護師さんに何度も確認したが、全く問題なし。
お湯を溜めてくれたのでありがたく浸かりました!


■入院5日目(術後3日目)
退院日。
ドレーンも抜け、検査なども特にないので、予定よりも1日早く退院することができました!
こんなところ、長居は無用。
旦那に迎えに来てもらい、10:30に晴れて退院することができました。

正直まだ痛みはあるし(特に腹のみぞおちの傷)、服を入れて九キロ近くもある息子を抱っこするのは厳しいですが、日常生活はなんとかこなせるレベルです。

どんどん動いて、衰えた筋肉を鍛えなければ!!